歯並びの乱れは遺伝だから仕方がない」このように考えている保護者さまはいませんか?歯並びが悪くなる原因は遺伝ではなく、実は後天的な要素のほうが大きいのです。
中でも、お口まわりの筋機能が正しくはたらかず、あごの発育が悪いまま育ってしまうケースが多くあります。そのようなケースでは、いくら歯並びだけ整えても、筋機能が正しく治っていなければ、また元に戻ってしまいます。
こども予防矯正とは、ブラケットやワイヤーを使わずに歯並びを整えていく予防的な治療です。マウスピースを装着し、毎日、筋機能を訓練することによって歯並びの乱れをより自然な方法で整えていきます。
歯並びの乱れが起こっている子どもの場合、上あごの骨の発育のしかたが悪く「あごの発育不良」が起きています。こども予防矯正を行うことで、悪いまま育ってしまっているあごの発育の改善を促すことが可能です。
また、あごの発育には、頬や舌、唇を含めたお口まわりの筋肉の使い方が大きく影響します。こども予防矯正で行う筋機能の訓練では、あごの発育不良を改善します。これによって、歯並びの乱れの根本的な解決をはかっているのです。

こども予防矯正ってどんなことをするの?

マウスピースを日中1時間と就寝時に毎日装着する
保護者の方といっしょに1日2回~3回おうちでトレーニングする
最初の2ヶ月は週に1回、その後は月に1回来院またはオンラインでトレーニングを受ける
歯並びの乱れが大きい場合や年齢が進んでいる場合は、舌が口の天井に付かないため、他の装置を途中4カ月程度使用して、舌が入るスペースを作る

トレーニングって何?

トレーニングでは、鼻呼吸と正しい飲み込みを指導し、舌の位置が安定するよう導きます。この訓練によって、あごの発育不良を起こしている原因を取り除き、あごの骨の自然な発育を促すことが可能です。そして、結果的に歯並びが整うことにつながるのです。

治療対象年齢は?

伝えたことが理解できる5歳以降で、永久歯に生え替わるまでの混合歯列期のお子さまです。トレーニングの目安はおよそ2年程度。正しい呼吸方法をマスターできて、よい癖がつけば、治療の完了です。
毎日のトレーニングの内容自体はそれほど難しいものではありません。しかし一番大変なのは「継続する」ということです。癖づける、習慣づける、正しい状態になっているか確認する、というように、根気よくステップを踏む必要があります。
ですから、お子さまだけに任せていてはいけません。お子さまの頑張りと、保護者さまの協力が不可欠です。適切な時期に開始して、お子さまとご家族で一緒に頑張れば、自力であごの成長不良を改善し、歯並びを整えることができるのです。

治療の目標は?

①鼻から呼吸できる
②必要な時以外は口を閉じている
③舌は上あごに位置している
④飲み込む時に口の周りが動かない
⑤健康的な顔面の発育
⑥きれいな歯並び
⑦リテーナー(後戻り防止装置)を必要としない
大切なお子さまの健全な成長のため、こども予防矯正は様々な効果をもたらします。こども予防矯正についてご不明な点は、当院までお気軽にお問い合わせください。

きど歯科