子供の矯正で失敗しないためには検査が大事

子供でも大人でもそうですが、矯正治療をする前の検査が非常に大事です。
検査、診断がなくて矯正治療はあり得ません。

検査とは

1.歯型をとる

2.頭部X線写真、パノラマを撮影

3.顔の写真3枚以上、口の写真5枚以上

4.顎関節の診査
は最低でも必要になります。

特に2の頭部X線写真は非常に大事で、このレントゲンを取らずに治療する歯科も実際は多いです。
検査を行い、何が原因で歯並びが悪くなっているかを診断します。
その診断に基づいた治療をしないと歯並びは治りません。


歯を急に抜かれて後悔

これは、もはや矯正と言えないかもしれませんが、「ガタガタになりそうだから抜歯しましょう」と言われ、歯を抜かれてしまった人もいます。
もし、歯科で何の検査もなく、抜歯しましょうと言われたら絶対にやめてください。
その抜歯は本当に必要でないかもしれません。
抜歯が必要か必要でないかの判断は、先ほどお伝えした検査を行い、診断した上で判断します。
もちろん抜歯しなくてはいけない症例もありますが、急に言われる場合は絶対してはダメです。


子供の矯正がずっと終わらない

「子供の矯正を何年もしています」という人をたまにいます。
もし、最初の状態より良くなっていれば何の問題もありません。
子供の矯正治療は、ある程度長くなることが多いです。
長くなると、費用もかかりますので余計気になるところです。
ただし、最初の状態とほとんど変わっていない場合は注意が必要です。
同じ装置が、ずっと何年も入っているのはおかしい可能性があります。
また、矯正治療を始めるタイミングというものもあります。
無闇に長くなってしまうと、子供の負担も大きくなってしまいます。
ずっと同じ装置が入っている子供で多いのが、拡大床がずっと入っている子供です。
拡大床は、拡大できる量もそこまで大きくないので、何年も入っているのはおかしいです。
このような場合は、検査をしていないか診断ミスの可能性があるでしょう。
矯正治療の期間はある程度目安はつきます。

拡大床の使用で治らない

拡大床は悪い装置ではありません。
ただし、使い方が悪いと、とんでもないことになってしまうので注意が必要です。
実は矯正治療は誰もができます。
国家試験さえ受かれば、標榜できてしまいます。
ただし、矯正治療は専門的な知識が必要で、正直、大学を卒業しただけでは治せません。
この拡大床という装置は簡単に作ることができ、簡単に幅を広げることができるため、導入しやすいです。
そのため、知識のない歯科医師がよく使用することも多いのです。
よくあるトラブルとしては
・拡大しすぎで噛めない
・何年経っても治らない
・歯を拡大しすぎで歯茎が下がってしまっている(骨から飛び出ている)
・出っ歯なのに拡大してるため、いつまでも出っ歯が治らない

またよく言われるのが、「拡大床で顎を広げましょう」と先生に言われることがあるかもしれません。
この装置では顎は絶対に広がりません。
この拡大床でできるのは、骨の幅の範囲内で歯を動かすことだけです。
骨の幅を広げるのは、急速拡大装置という装置だけですので注意しましょう。

無理に抜歯しないで治す

抜歯に関しては、誰もがしたいと思わないでしょう。
特に子供の矯正をするのは、抜歯しないようにするために、早期から開始する目的もあります。
大人から矯正治療を始めると、抜歯になってしまう症例も、子供から始めれば抜歯にならない症例はたくさんあります。
ですが、抜歯をしないといけないこともあります。
しっかり検査、診断をして決める必要があります。
もちろん、できれば抜歯をしない治療方針は必ず考えます。
ですが、骨の幅だったり、口元、歯の軸など様々なことを考慮して、抜歯、非抜歯の判定を行います。
よくあるのが無理やり拡大し、前歯も前に出して並んでいる場合があります。

きど歯科