保定期間が必要なため

矯正治療の費用が歯科医院によって異なるのには大きく3つの理由があります。

歯や周囲組織にダメージを与えないため

実は歯は、「骨代謝」という破壊と再生を毎日繰り返しています。すなわち皮膚などと同じように、新陳代謝を行っているのです。矯正治療を行うときは、この骨代謝のスピードに合わせて歯を動かしてため、大体1ヶ月に1mmくらいのペースでゆっくりと歯を移動させる必要があるのです。
無理に強い力を与えても早く動かそうとすると、歯ぐきや歯の神経、歯の根っこなどにダメージを残す可能性があるため時間がかかるのです。

自由診療という概念


矯正治療は自由診療であり、一部例外を除いて健康保険が適用されない治療です。
こうした自由診療の場合において、その費用は歯科医院ごとで自由に設定できるようになっています。

ある程度の相場は決まっているものの、歯科医院ごとに費用を設定できるため、当然費用が異なる…つまり費用に差が出るのです。
自由診療の概念がこのようになっていることから、矯正治療に限らずホワイトニングやインプラントなどの治療費にも同じことが言えます。

矯正方法や装置の違い


矯正治療の方法は複数あり、どの方法を採用しているかは歯科医院によって異なります。
ワイヤー矯正を勧める歯科医院もあるでしょうし、マウスピース矯正を勧める歯科医院もあります。
そして、矯正方法が違うということは使用する矯正装置も違うということになるため、費用が異なる理由になっています。

いくつかの歯科医院で費用を比較する場合は、それぞれの歯科医院の治療方法にも注目するとよいでしょう。
それぞれの歯科医院が全く違う治療方法だとすれば、それはどちらが安いかという比較はできません。

また例えば同じマウスピース矯正でも使っているメーカーによって費用の差がでてきます。インビザラインとそのほかのマウスピース矯正とでは「治療できる歯並び」が大きく違ったりするので同じマウスピース矯正だからといって費用だけで決めるのは避けた方がよいでしょう。
その他にもシミュレーションのデザイン料によっても差がでます。

費用の算出方法の違い


矯正治療の費用の算出方法はおもに2つで、1つは初めの段階で全額を支払う「総額制」、
もう1つは通院するたびに費用を支払う「処置別払い制」です。

これらは単に支払い方法が違うだけでなく、トータルの費用において差がでる理由の1つになります。
例えば、矯正治療が予想以上に短い期間で終わった場合は処置別払い制の方が安くなります。

一方、治療期間が長引いた場合は総額制の方が安くなります。
このため、治療期間次第で総額制の歯科医院が安い場合もありますし、逆に高い場合もあるのです。

矯正をしてみたいと思ったら費用だけを見るのではなく、採用している矯正方法や使用している装置のメーカーなども考慮したうえで、しっかりと話を聞いてくれる歯科医院を選ぶのがよいでしょう。

きど歯科