成人矯正とは

成人矯正とは、すべての歯が乳歯から永久歯に生え変わった後に行う矯正治療のことです。
乳歯が残っている時期に行う矯正と違って、すべての歯一本一本をきれいに並べることを目指す矯正治療です。
患者さんご自身が選択して矯正治療を開始するため、小児矯正と違い矯正治療に対するモチベーションが高く、矯正治療に積極的に取り組む方が多いのが特徴です。

成人矯正は何歳から?

では成人矯正は何歳からなのでしょうか。
先ほど述べた通り、大人の矯正はすべての乳歯が永久歯に生え変わってから行う矯正です。一般的にすべての乳歯が抜けて永久歯に生え変わる年齢は12~13歳くらい(小学校6年生~中学1年生頃)と言われています。
それに加えて、治療開始時期を考えるうえで大切なことは顎の成長です。

顎の成長と矯正治療

顎の成長がまだ期待できる場合では、顎の成長を考慮した上で治療計画や治療のゴールを決定、または治療開始時期を決めることが大切です。

顎の成長によって大きな治療方針の変更が想定される場合には、たとえ乳歯がすべて永久歯に生え変わっていたとしても、顎の成長が落ち着くのを待ってから治療をスタートする方が良いケースもあります。

反対に、顎が成長することで矯正治療に有利に働く、あるいは成長が継続しても大きな問題が生じないと判断できれば、顎の成長が残っていたとしても治療を開始するケースもあります。

では、顎の成長はいつ頃終わるのでしょうか。

一般的に顎の成長は先に上顎が成長し、そのご下顎が成長していきます。下顎の成長のピークは身長の伸びに関係があると言われており、男性では13~14歳ころに成長のピークに達し、14歳を過ぎると身長の伸びは緩やかになり17歳ころには概ね大きな成長は終わります。
女性の場合は男性に比べて2年ほど早く成長のピークを迎えると言われています。10~12歳ころに成長のピークを迎え、14~15歳ころに大きな成長は終わります。

つまり、個人差はありますが一般的に男性は高校生になってから、女性は中学校2~3年生頃が成人矯正のスタートとなることが多くなっています。

何歳まで矯正治療ができるの?

歯並びが悪いと、噛み合わせも悪くなり特定の歯に大きな負担がかかりすぎる可能性が高まります。一部の歯に負担が大きくかかるということは、負担がかかっている歯はダメージを受け続けることで長持ちしにくくなります。
具体的には、負担が蓄積されて歯が割れる、折れる、歯周病が進みやすくなる、というようなリスクが高くなり、結果的に歯の寿命が短くなってしまいます。

歯並びが体の健康へもたらす悪影響

顎関節症

次に何歳まで矯正が可能かという疑問に答えていきます。

結論から言うと年齢で矯正が制限されることはありません。歯と歯周組織の健康が保たれている方であれば、何歳でも矯正治療を受けることができます。

ただし、子供に比べると顎の骨の成長が止まっているため、骨の新陳代謝が悪く、歯の移動に時間が長くかかる可能性があります。

きど歯科