歯並びと噛み合わせの違い

歯並びと噛み合わせは似ているようですが、それぞれに意味が異なります。

◎歯並び=見た目 

歯並びは歯の見た目を指す言葉です。噛む、という歯の機能面の意味は含みません。

◎噛み合わせ=噛む機能 

噛み合わせは歯の噛む機能面を指す言葉です。見た目の意味は含みません。

噛み合わせを正常化するメリット

歯科矯正で歯並びを整え、噛み合わせを正常化することにはたくさんのメリットがあります。

メリット①「しっかり食べものを噛めるようになる」

矯正で噛み合わせが正常化すると、しっかり食べものを噛めるようになります。咀嚼が進むため栄養吸収効率が上がり、全身の健康をアップする効果も期待できます。

メリット②「後戻りを防ぎやすくなる」

矯正後、歯並びが元の位置に戻ってしまうことを後戻りと呼びます。矯正後に後戻りが起きる原因は以下の3つです。

1.定められた時間、リテーナーを装着していない

2.口呼吸や舌癖、頬杖、うつぶせ寝、変な噛み方などの悪い癖

3.噛み合わせが正常化されないまま、矯正を終了した

噛み合わせが正常化されていない場合、矯正後、アンバランスな力が歯にかかったりしっかり噛めないことが原因で歯の後戻りが起きることがあります。

矯正で歯並びとともに噛み合わせを正常化することで適切な位置に歯が収まり、歯の後戻りを防ぎやすくなります。

メリット③「歯が傷つきにくくなる」

噛み合わせが乱れていると、アンバランスな力がかかって歯にひびが入ったり歯が割れることがあります(外傷性咬合による咬合性外傷)。

矯正で噛み合わせが正常化するとそれぞれの歯にかかる力が適切になるため、歯が傷つきにくくなります。

メリット④「外傷性咬合が原因の歯周病の予防につながる」

噛み合わせの乱れ(外傷性咬合)が原因で歯を支える顎の骨(歯槽骨)がダメージを受け、歯周病がひきおこされる、または、歯周病の症状が悪化する場合があります。

噛み合わせが乱れていると過剰な負担が歯にかかります。過剰な負担が歯にかかると、歯から伝わった衝撃が原因で歯を支える歯槽骨が吸収を起こしやすくなってしまうのです。吸収を起こして歯槽骨が溶けると歯をしっかり支えられなくなり、歯がグラグラになっていきます。これを「外傷性咬合による歯周病」と呼びます。

矯正で噛み合わせが正常化すると外傷性咬合が解消されるため、外傷性咬合が原因で起きる歯周病の予防につながります。

メリット⑤「顎関節症や頭痛、肩こりの予防・解消につながる」

噛み合わせが乱れているとアンバランスな力が顎の関節にかかり、顎関節症を発症する場合があります。顎関節症が原因で頭痛や肩こりなど、全身性の症状に進行するケースも少なくありません。

矯正で噛み合わせが正常化すると顎の関節に正しく力が伝わるようになり、顎関節症の予防につながります。顎関節症が原因で起きる頭痛や肩こりの予防・解消にもつながります。

きど歯科